代表取締役 澤田一彦

当社はこれまで20年以上にわたり、生活に困難を抱える方々の支援を通じて、「人が人らしく、その人らしく生きること」を大切にした福祉事業に取り組んでまいりました。

私たちが日々向き合っているのは、さまざまな事情の中で選択を迫られ、ときに迷い、ときに傷つきながらも、生きていこうとする方々の姿です。誰もが最初から困窮を望んでいるわけではなく、そこに至るまでには、複雑で個別性の高い背景があります。

私たちができることは、その方の歩みに無理なく寄り添い、否定や押しつけではなく、「今ここから、もう一度始められる」と感じてもらえるような関わりを重ねることだと考えています。

人は一人では不安を抱えやすく、ときに立ち止まってしまうものです。しかし、誰かがそっと背中を支えることで、自ら一歩を踏み出せる方がたくさんいらっしゃることを、私たちは現場で実感してきました。

支援を通じて、多くの方の苦悩や葛藤に触れ、同時に、少しずつ表情を取り戻し、笑顔へと変わっていく瞬間にも立ち会ってきました。その積み重ねのなかで、「人権が尊重されること」は、支援の出発点であり、社会にとって欠かせない土台だと私たちは感じています。

このたび、これまでの経験と実践をもとに、当社の姿勢をあらためて明文化し、人権に対する責任を明確にするために、「人権方針」を策定いたしました。 今後も、地方自治体や関係機関の皆様と連携しながら、一人ひとりの尊厳が守られ、誰もが安心して生きられる社会の実現に向けて、丁寧に、誠実に取り組んでまいります。